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特殊車両通行許可の許可書には、「夜間通行に限る」「夜間通行とすること」といった条件が記載される場合があります。
しかし建設工事の現場では、
といった疑問を持つ建設工事関係者が多く見られます。
この記事では、建設工事関係者向けに、特殊車両通行許可における夜間通行条件の制度上の考え方と、どのような場合に夜間通行が許可されるのか、またその際に付される制限内容について、建設工事関係者のための特殊車両通行ハンドブックの内容に基づいて解説します。
夜間通行条件とは、特殊車両を道路に通行させるにあたり、昼間の通行は認めず、夜間の時間帯に限定して通行を許可する条件を指します。
これは、特殊車両通行許可に付される正式な通行条件の一つであり、注意喚起や配慮事項といった位置づけではありません。
昼間は交通量が多く、一般車両・歩行者・自転車などとの交錯が増えるため、車両寸法や重量の大きい特殊車両が通行すると、交通の混乱や事故のリスクが高まるおそれがあります。
そのため道路管理者は、交通量が比較的少なく、安全を確保しやすい夜間の時間帯に限定することで、周囲の交通への影響を最小限に抑えた通行を求めるのです。
この夜間通行条件は、「できれば夜に走る」といった努力義務ではなく、許可を受けた通行を成立させるための前提条件となります。
つまり、許可書に夜間通行条件が記載されている場合、昼間に通行した時点で、許可条件を満たさない通行と判断される可能性があるという点を、実務上は強く意識する必要があります。
これは、通行許可に付される正式な通行条件であり、努力義務ではありません。
夜間通行条件が付される主な理由は、交通への影響を抑え、第三者の安全を確保するためです。
特殊車両は、寸法や重量の影響で走行・旋回・合流などに時間がかかり、一般交通の流れを乱しやすい特性があります。道路管理者は、その影響が大きいと判断した場合に、交通量の少ない夜間へ通行時間帯を限定します。
夜間通行条件が付されやすい代表例が、昼間の交通量が多い道路です。
こうした道路では、昼間に特殊車両が走ることで次のリスクが高まります。
そのため、道路管理者としては「昼間に通すより、交通量が少ない時間帯に限定した方が安全」と判断し、夜間通行が指定されることがあります。
車両側の要因として、寸法が大きい特殊車両は夜間通行条件が付されやすくなります。
こうした車両は、昼間に走ると次のような問題が起きやすくなります。
夜間であれば交通量が少ないため、周囲に与える影響を最小限に抑えられ、車両側も安全な操作がしやすくなります。
このため、道路管理者は「交通影響が大きい車両は夜間に限定する」と判断し、夜間通行条件を付すケースがあります。
建設工事では、道路環境や工程上の事情から、夜間通行が合理的と判断されるケースがあります。
例えば、現場周辺が狭あい道路の場合、昼間に一般車両や歩行者が多いと、安全確保が難しくなります。
また、昼間は工事車両の出入りが集中して交通影響が大きくなりやすいため、特殊車両の運搬を夜間に寄せることで、全体の交通負荷を分散できる場合があります。
このように建設工事では、道路条件と工程条件が重なりやすく、結果として夜間通行の方が安全かつ合理的と判断されることがあります。
21:00 〜 翌6:00
特殊車両通行制度の資料では、夜間通行をこの時間帯として扱い、一定条件(例:重量D条件、または寸法C条件で車両幅3m超など)の場合に夜間通行を義務付ける旨が示されています。
20:00 〜 翌7:00
国土交通省は、道路管理者が「安全上支障がない」と認めた道路などを対象に、夜間通行の時間帯を前後1時間拡大する試行を案内しています。
夜間通行条件が付くと、許可書(条件書)側で 通行可能な時間帯(開始・終了時刻) が条件として扱われます。
重要なのは次の2点です。
夜間通行が許可されている場合でも、許可書では「夜間なら何でもOK」ではなく、夜間に通行する前提で追加の安全条件が付されることがあります。夜間は交通量が少ない一方で、視認性低下など別の危険が増えるため、条件が厳しくなることも珍しくありません。
夜間は、歩行者・自転車・対向車から特殊車両が見えにくくなり、車両側も周囲状況を把握しづらくなります。特に幅超過・長尺物などの特殊車両は、一般車両よりも動きが大きく、右左折やすれ違い時にリスクが増します。
そのため夜間通行では、誘導車によって次のような役割を担わせる目的で、配置条件が付くことがあります。
重要なのは、許可書に「誘導車を配置すること」と書かれていれば、それは努力ではなく通行の成立条件だという点です。夜間通行の許可があるからといって、誘導車条件を省略できるわけではありません。
夜間は交通量が減る反面、次の理由で事故リスクが上がります。
このため、許可条件として
といった制限が付されることがあります。
速度条件は「安全運転しましょう」という一般論ではなく、許可された通行方法の一部です。速度条件がある場合は、運搬計画や運行手順に「どの区間で、どの程度の速度管理をするか」まで落としておくと、監督・検査の場でも説明がしやすくなります。
夜間通行条件が付くと、経路についても制限が付されることがあります。
理由は大きく2つです。
1つ目は、夜間でも安全に通行できる道路は限られるからです。
たとえば、見通しの悪い狭隘道路や住宅密集地は、夜間に通すほど危険性が上がる場合があります。
2つ目は、夜間は生活道路での騒音・安全面の影響が問題になりやすいからです。
その結果、許可書には
などが付されることがあります。
ここで大事なのは、夜間通行条件は「時間帯」だけでなく、経路とセットで成立しているという点です。夜間通行が許可されていても、許可された経路以外を通れば条件不適合になります。
夜間通行条件に違反した場合、起こり得るのは単なる注意ではありません。実務上は次の影響が出る可能性があります。
許可書は「条件を守る前提で通行を認めたもの」なので、条件から外れた通行は、許可された通行と見なされない可能性があります。
例としては、通行時間帯を外れた、誘導車を付けなかった、速度条件を守らなかった、許可経路から逸脱した、などです。
条件違反が判明した場合、運行の是正や再発防止策の提示を求められたり、ケースによっては再申請や条件の取り直しが必要になることがあります。これが発生すると、工程・人員・コストに直結します。
建設工事では、運搬が止まると工程が止まります。特に大型機械の搬入・搬出や、大型資材の納入はクリティカルなので、夜間通行条件の不備は
につながりやすくなります。
また、監督・検査の場で、運搬計画と許可条件の整合や運行実績を確認されることがあり、後から問題化するケースもあります。
夜間通行条件のトラブルを避けるには、次の3点をセットで管理すると効果的です。
実務では、夜間通行に関して次の点を必ず確認しておくことが重要です。
まず、許可書に夜間通行条件が付されているかどうかを確認します。
夜間通行は自社判断で行うものではなく、許可書に条件として記載されている場合にのみ認められる通行方法です。条件の有無を見落とすと、意図せず許可違反になるおそれがあります。
次に、夜間の定義(通行可能な時間帯)が明記されているかを確認します。
夜間通行条件は「夜なら可」という意味ではなく、開始時刻・終了時刻が指定されているのが原則です。その時間帯を一分でも外れると、条件を満たさない通行と判断される可能性があります。
また、誘導車配置や速度制限など、他の通行条件との関係も重要です。
夜間通行条件は単独で付されるとは限らず、誘導車や徐行などの条件とセットになっているケースが多く見られます。夜間通行だけに目を向けず、許可条件全体を確認する必要があります。
さらに、運搬計画と夜間通行条件が一致しているかを確認します。
運搬計画に記載した通行時間帯や方法が、許可書の条件と食い違っていると、監督や検査の場で説明ができなくなります。計画と許可条件は必ず整合を取っておくことが重要です。
これらを踏まえると、「夜なら大丈夫」「夜間だから問題ない」という認識は、制度上は誤りであることが分かります。
夜間通行は、安全確保のために条件付きで認められている通行方法であり、許可書に記載された条件を正確に守ることが前提である点を、実務では強く意識する必要があります。
夜間通行条件を正しく理解することで、不要なトラブルや再申請を防ぐことができます。
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