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大型トラックやトレーラー、建設機械運搬車などの重量車両は、道路の構造や交通安全に大きな影響を与えるため、一定の基準を超える場合は「特殊車両通行許可」を取得しなければ通行することができません。
しかし、実際の現場では、特車申請をしていない無許可通行、許可条件違反や重量超過などの違反が発生しています。
近年は道路管理者や警察による取り締まりが強化されており、違反を繰り返す事業者には行政指導・許可取消・刑事罰などの厳しい措置が取られる場合があります。
特殊車両通行許可の取り締まりの現状や実態・無許可通行や条件違反の事例・行政指導や許可取消の仕組み・道路法に基づく罰則などについて詳しく解説します。
特殊車両通行許可とは、道路の構造保全や交通安全の観点から、一般的制限値を超える車両の通行を道路管理者が許可する制度です。
道路は一定の規格の車両が安全に通行できるよう設計されており、一定の寸法や重量を超える車両は原則として通行できません。
そのため次の基準(一般的制限値)を超える車両は、原則として事前に通行許可を取得する必要があります。
主な一般的制限値の例としては、総重量:20t、車両幅:2.5m、高さ:3.8m(高速道路4.1m)、長さ:12mとなっており、これらを超える場合、道路法に基づく特殊車両通行許可**が必要になります。
道路法第47条1項および車両制限令第3条で規定されています。
現在、国道や高速道路には重量自動計測装置や車両監視カメラなどが設置され、重量超過車両が自動的に検知される仕組みが整備されています。
制限値を超える車両が確認されると、警告表示、会社への文書警告、違反調査などが行われます。
高速道路や主要幹線道路の路面に埋め込まれた重量計により、走行中の車両の軸重・総重量を24時間自動で計測しています。許可証のデータと照合され、不一致があれば後日「是正指導」の対象となります。
重量自動計測装置(WIM: Weigh In Motion)は、走行中の車両を停止させずに、道路に埋め込んだセンサーで車軸荷重や総重量、速度を瞬時に自動測定するシステムです。過積載の自動取り締まり、道路の老朽化防止、物流効率化のためのデータ収集に利用されています。
国土交通省や高速道路会社は、警察と合同で重量超過車両、無許可通行車両、許可条件違反の取り締まりを定期的に実施しています。
違反が確認された場合には運行中止命令、減載命令、夜間通行命令などが出されることがあります。
主要国道沿いの「取り締まり基地」では、道路管理者と警察が連携し、寸法・重量の計測、許可証の携行確認が対面で実施されています。
ETCデータや通行記録から、無許可走行や経路外走行が瞬時に把握されます。特に「大口・多頻度割引」の停止措置などは、運送会社にとって死活問題となるため、最大の抑止力となっています。
特殊車両の通行許可なし、または許可条件(重量・長さ)を超える違反車両で、基準としては、2年度間の違反累積点数に応じています。
60点以上: 一部割引停止(1ヶ月以上)。
120点以上: 一部利用停止。
150点以上: 30点ごとに利用停止期間が延長。
よく見られる違反は次のとおりです。
特車申請を行わず、一般的制限値を超える車両を通行させる行為です。たとえば、建設機械運搬車・重機トレーラー・大型クレーン車などの場合です。
通行許可には通常、通行経路・通行時間・誘導車の配置・積載重量などの条件が付されますが、これらに違反すると条件違反となります。
たとえば、夜間通行条件なのに昼間通行する場合、許可重量を超えて積載、誘導車なしで通行する場合などです。
通行時は通行許可証や許可条件書の携帯が必要でが提示できない場合は違反となることがあります。
行政指導はどのような場合に行われるのでしょうか・・・特殊車両通行制度では、いきなり刑事罰になるケースばかりではなく、まずは行政指導で警告が行われることが多くなっています。
行政指導の例としては、文書警告・改善指導・聴聞手続などです。特に次のような場合に指導が行われます。
たとえば、許可証の提示遅れ、軽微な重量誤差などです。
初回の違反では、改善指導のみで済むケースもあります。
車両重量の計算ミス、経路設定ミスなどです。ただし、悪質な場合は即告発されることもあります。
現場取り締まりやWIMのデータに基づき、書面で改善を求められます。
違反が累積(例:1ヶ月に2回以上の重い違反など)した場合、国道事務所等へ経営者や運送責任者が呼び出され、対面で「是正指導書」が手交されます。
是正指導を受けたにもかかわらず改善が見られない場合、国土交通省のホームページで企業名と違反内容が公表されます(掲載期間は原則1年間)。
重大な事故(死亡事故や道路損壊)を起こした場合、あるいは常習的な違反が改善されない場合は、通行許可の取り消しや、警察への刑事告発が行われます。
違反が繰り返される場合、道路管理者は次の措置を取ることがあります。また、聴聞手続きを経た上で通行許可取消や許可停止が行われることがあります。
特に重量超過の常習違反、無許可通行の繰り返し、行政指導の無視など場合はリスクが高いです。
また、重大な事故(死亡事故や道路損壊)を起こした場合、あるいは常習的な違反が改善されない場合は、通行許可の取り消しや、警察への刑事告発が行われます。
特殊車両通行許可に関する罰則は、主に道路法に規定されています。
道路法 第104条、道路法第47条の2(特殊車両通行許可)違反
無許可通行や許可条件違反の場合100万円以下の罰金が科される可能性があります。
対象となる違反例としては、無許可通行・許可条件違反・許可証不携帯などです。
第百四条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第四十七条第二項の規定に違反し、又は同条第一項の政令で定める最高限度を超える車両の通行に関し第四十七条の二第一項の規定により道路管理者が付した条件に違反して車両を通行させたとき。
二 第四十七条の二第六項の規定に違反して許可証を備え付けなかつたとき。
三 第四十七条の十第七項の規定に違反して書面を備え付けなかつたとき。
四 第四十七条の十二第一項の規定に違反して、記録を作成せず、若しくは虚偽の記録を作成し、又は記録を保存しなかつたとき。
五 第四十七条の十二第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
六 第四十七条の十四第二項の規定による道路管理者の命令に違反したとき。
七 第七十一条第一項又は第二項(第九十一条第二項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による道路管理者の命令に違反したとき。
八 第七十一条第四項(第九十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定による道路監理員の命令に違反したとき。
道路法 第105条にて、道路管理者が出した運行停止・減載命令・退去命令などの措置命令に違反した場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
第百五条 第四十三条の二、第四十八条第四項、第四十八条の十二若しくは第四十八条の十六の規定による道路管理者の命令又は第四十七条第四項の規定による政令で定める基準を超える車両を通行させている者に対する第四十七条の十四第一項の規定による道路管理者の命令に違反したときは、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。第七十一条第五項の規定による道路監理員の命令に違反したときについても、同様とする。
特殊車両通行許可の違反には両罰規定があります。運転者と会社の両方が処罰される可能性があります。これは運送会社・建設会社にとって大きなリスクです。
特殊車両通行許可における「両罰規定」とは、無許可や違反条件で走行した運転手(行為者)だけでなく、その雇い主である法人や事業主に対しても、同等の罰金刑を科す規定です(道路法第107条)。運転手が独断で行った違反であっても、会社に指導・監督責任が問われ、重いペナルティが科されます。
第百七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第百条から前条まで(第百二条第二項を除く。)の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
高速道路ではさらにETC大口割引停止・違反企業名の公表・ETCカード利用停止などの措置が取られる場合があります。これは企業の信用にも大きく影響します。
よくある原因としては、特車制度の理解不足、急な運行変更、重量計算ミス、経路確認不足などで、特に建設業では重機輸送、クレーン車などで違反が起きやすい傾向があります。
このような理由で違反が発生することが多いです。
特殊車両通行許可は経路作成、車両諸元計算、許可条件確認など専門知識が必要な手続きです。
行政書士に依頼することで違反リスクの回避、許可取得の迅速化、法令遵守につながります。
また、特殊車両通行許可を取得せずに運行すると、行政指導・許可取消・刑事罰(罰金)・会社名公表・ETC割引停止のリスクがあります。
特に近年は重量計測装置や合同取締りが増え、無許可通行は発覚しやすい状況になっています。運送会社や建設会社は、適切に特車申請を行い、許可条件を遵守した運行管理が求められます。
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